お気に入りのキッチンを選ぶなら、実際にショールームを訪問して見学したいもの。ショールームの空間を目にすることでイメージが湧くだけでなく、スタッフから専門的な話を聞くことで、キッチン作りへのこだわりをより知ることができます。

今回ご紹介するのは、トクラス株式会社(以下、トクラス)のショールームです。同社は3つのキッチンシリーズ「Berry(ベリー)」「Bb(ビービー)」「DOLCE X(ドルチェ エックス)」を展開。すべてのシリーズに人造大理石を導入し、かつ優れた塗装技術を特徴に持つトラクスのキッチンについて紹介します。

トクラスギャラリー横浜を訪問

横浜駅構内にある地下街PORTA(ポルタ)を通りぬけ、地上に出ると横浜三井ビルディングが見えてきます。横浜駅より徒歩5分。このオフィスビルの15階に完全予約制のショールームがあります。まず3階にある受付で入館の手続き。入館カードを受け取り、エレベーターで15階に上がります。

ショールームの扉を開けると、グレーとホワイトを基調にしたシックなキッチンが出迎えてくれました。実はこのキッチン、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で実際に美術として使われたそう。洗練されたデザイン性の高さに期待が膨らみます。
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今回ショールームの案内をしてくれたのは、トクラス経営企画部企画室の森下沙樹(もりした さき)さんです。森下さんはキッチンスペシャリストの資格を持っており、「お客様一人ひとりに合わせたキッチンの提案ならおまかせください」と頼もしいお声をいただきました。

トクラスのキッチンは「お客様の暮らしに寄り添いたい」という思いが出発点

「では、ご案内しますね」と森下さんにまず連れられたのは、トクラスの歴史を展示しているコーナー。壁には写真とキャプションが飾られています。トクラスを知らない方向けに、キッチンを作ることになった背景や経緯などをご案内するようにしているそうです。
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トクラスの起こりは、ピアノやオルガンなどの楽器メーカー「ヤマハ」の住宅設備部門。ピアノやオルガンを製造する際の木工・塗装技術を活かし、家具などを作りはじめたことがきっかけとなって、住居空間のトータルコーディネートもするようになったそうです。
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今でこそ住宅で使われる素材の主流となった人造大理石。実は日本で初めてキッチンに人造大理石を導入した企業がトクラスなんです。

当時ステンレスが主流だったキッチンを人造大理石にすることで、西洋のような明るくおしゃれなキッチンが誕生しました。この人造大理石は自社工場でアクリル系樹脂を使用し作られています。また、トクラスで人造大理石と呼んでいるこの素材ですが、明確な規定はなく、他社とは素材や製造方法が異なります。

旧社名の「ヤマハリビングテック株式会社」から「トクラス」に変更した理由を伺ってみると「トクラスは『お客様と暮らす』の『と暮らす』部分からきています。お客様一人ひとりの暮らしに長く寄り添い、価値の提供をし続けたいという思いが込められています」と森下さんは言います。
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キッチンは一生ものの買い物と捉える人のニーズに答えるべく、トクラスのキッチンは素材にこだわり、耐久性に優れた人造大理石を採用し続けています。また毎日対面するキッチンだからこそ、自分の部屋や書斎のように愛着を持って使ってもらいたいとカラーバリエーションも豊富に取り揃えているそうです。

人造大理石カウンターキッチンの耐久性を体験

トクラスの歴史と社名に込められた思いを伺い、トクラスへの理解が深まったところで次に案内していただいたのは、人造大理石技術のデモンストレーションコーナー。

森下さんは人造大理石の大きな特徴の一つ目として「汚れに強い」ことを挙げました。ここで汚れの強さをデモンストレーションで見ていきます。森下さんは油性マッキーを手に、ためらう様子なくワークトップに線を書き入れます。
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油性で書かれているので、指で擦ってももちろん消えることはありません
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ところが水を含ませたメラミンスポンジでなぞるように擦ってみると、みるみるうちに落ちていきます。最終的には、線がどこに書かれたか分からないほど、油性マジックの染み込みもなくきれいに落ちました。
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擦ったところを指でなでてみます。他の箇所と変わらず、人造大理石のツルッとした状態をキープ。汚してしまっても、水だけで跡形もなくきれいになるので、お手入れがしやすそうです。

二つ目の大きな特徴は「衝撃に強い」ことだと森下さんは言います。実はトクラスのキッチンはワークトップだけでなく、シンクも人造大理石。吊り棚の高さからシンクめがけて、コーヒー缶を落としてみます。
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シンク内に小さなかすり傷がついてしまいました。ここで目の粗いスポンジで擦ってみます。すると、みるみるうちに傷が消えていきます。

なぜスポンジで傷がきれいに落とせたのか不思議に思っていると、「擦ることでわずかに人造大理石の表面を削っているから」なのだそう。「削るとなると凹みができてしまうのでは」と心配する方もいると思いますが、大丈夫。少し削っているだけなので、たとえ毎日同じところを20往復掃除し続けたとしても、1mm削るのに30年かかるとのことです。

創業時から受け継ぎ続ける塗装技術

「トクラスにはもう一つ特徴的な技術があるんです」と森下さんに案内され向かったのは、人造大理石のデモンストレーションコーナーの隣にあるブース。棚の中と壁一面に扉の面材がずらりと並べられています。数の多さに驚いていると、114色の扉を用意していると森下さんは話します。
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扉にはいくつかグレードがあるそうです。その中でもハイグレードである鏡面塗装仕上げ扉シリーズ「シャインカラー」は、オルガンやピアノの塗装技術を活かして塗り上げられているとのこと。

「この扉シリーズは注文が入ってから、静岡県浜松市の工場で職人の手によって一枚ずつ塗り上げられています。扉の表面は光沢があり、まるで鏡のように周りの風景がきれいに映り込みます。何回か色を塗った分、扉は高い強度を持ちます」(森下さん)
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扉のカラーは日本の家やインテリアの色に合わせ落ち着いた深みのあるカラーを展開。日本の伝統色にちなんでカラー名がつけられているそうです。人気色は漆黒のように重厚感がある「呂黒」と、気品のある「深紅」。
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色が多いため選ぶのに迷ってしまいそうと思っていると、森下さんが「ぜひ、色選びツールを使っていただきたいんです」と言います。
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見せていただいたのは、114種類の扉カラーが載ったカラーパレットとカウンター部分が切り抜かれたキッチンの写真。どのようにツールを使っていいのか分からずにいると、森下さんがカラーパレットの上にキッチンの写真を載せていきます。
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すると、カウンター部分は下に重ねたカラーが見えるので、扉の色を中心にどんな雰囲気のキッチンになるのか確認することができます。

このツールは114色の扉カラーと合わせて、2013年にグッドデザイン賞を受賞。仕上がりイメージを想像しながら楽しんでカラーを選ぶことができそうです。

カスタマイズの幅が広い「Berry」

次に森下さんが説明してくれたのはトクラスの主力ブランド「Berry(ベリー)」「Bb(ビービー)」「DOLCE X(ドルチェ エックス)」についてです。

まず紹介していたただいたのは「Berry」。価格は、1台につき約1,008,000円(※)から。

「Berry」はトクラスの中でも一番の売れ筋商品。標準装備としては、人造大理石のカウンターキッチンに加えて、シンク、シンク下の引き出しキャビネット、レンジフード、混合水栓、コンロが付属しています。機能を備えつつ、カスタマイズの幅の広さが特徴です。
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カスタマイズの一つに、人造大理石技術、塗装技術を合わせて作られたワークトップ「TENOR(テノール)」があります。この製品は2020年にグッドデザインアワードを受賞しました。
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「TENOR」は、人造大理石の耐久性や特性を活かしつつ、繊細な塗装をほどこし、4色のワークトップを展開。鋳鉄・金属・陶器のような高級感ある質感の演出が可能になりました。

加えて、鏡面塗装仕上げ扉シリーズ「シャインカラー」もオーダーできます。 扉カラーは114色あるので、自分の好みに近いカラーを選択できそうです。もちろん、塗装仕上げではなく機械塗りで価格を抑えたシート仕上げの扉の用意もされています

「オーダーが入ってからカウンターキッチンを作ることができ、ご要望に可能な限りお答えすることができます」と森下さん。またキッチンの間口に合わせて、1mm単位でカウンターキッチンの調整が可能とのことです。

必要最低限の機能を備えた「Bb」

次に紹介していただいたのは「Bb(ビービー)」です。価格は、1台につき約783,000円(※)から。

低価格帯でありながら機能性を追求したカウンターキッチンです。標準装備はシンク、シンク下の引き出しキャビネット、レンジフード、混合水栓、コンロ。そして一番の魅力が、上位グレードと同じ人造大理石のワークトップです。他社製品の場合、人造大理石のカウンターはオーダーになる場合もあり、価格が上がる可能性もあります。しかし、トクラスでは嬉しいことに人造大理石が標準装備。
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ショールームに来訪するお客様で「人造大理石にしたいけど、他社だと予算の都合がつかなくて」と相談に来る方もいらっしゃるそうです。トクラスでなら人造大理石のカウンターキッチンも夢ではありませんね。

個性的なデザインの「DOLCE X」

最後に紹介していただいたのが「DOLCE X(ドルチェ エックス)」。価格は、1台につき2,093,600円(※)から。「DOLCE X」は、横浜のショールームにはないのですが、新宿のショールームで見ることができます。

手元が隠れる対面キッチン「ハイバックアイランド型」と独創的かつ使う人の導線を考えられたキッチン「ラウンドタイプ型」の2種類を展開。カウンターの素材はもちろん人造大理石です。
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楽器作りの加工技術があるからこその、なめらかな曲線美。鍛錬を積んだ職人による塗装。トクラスの技術力を最大限に発揮したカウンターキッチンです。

お客様の中にはWEBや雑誌などこのキッチンを見て一目惚れし、ショールームに足を運ぶ方が多いそう。他の人とは違うデザイン性を求めている人におすすめのキッチンとのことです。

(※)記事内で書かれた金額はすべて税抜、メーカー希望小売価格です

キッチン選びに迷った際はキッチンスペシャリストにお声がけを!

キッチンスペシャリストでもある森下さんにトクラスでのキッチン選びのコツについて伺いました。

「キッチンをインテリアと捉え『自分らしさ』にこだわりたい方は『Berry』がおすすめです。人造大理石のワークトップや扉のカラー、シンクの色などカスタマイズの幅が広いので、愛着のあるキッチンを作ることができます。予算が限られている中で、人造大理石を導入したいという方はぜひ『Bb』を検討いただきたいですね」とのこと。

またトクラスのショールームの特徴として「建築士やインテリアコーディネーター、キッチンスペシャリストなどの資格を持ったスタッフ多くいる」ことも挙げました。「相談する際に具体的なキッチンイメージがなくても大丈夫です。私たちが理想の暮らしをヒアリングさせていただき、お客様にあった提案をさせていただきます。イメージ画像がある方は合わせて持参してもらえるとスムーズです。だいたい1時間半程でショールームのご案内とキッチンのご提案をさせていただいています」と頼りになるコメントをいただきました。

今回紹介したトクラスのキッチンは、耐久性の優れた人造大理石と楽器作りで培われた塗装技術が大きな特徴でした。インテリアを選ぶように、自分にあった扉の色も選べるのもポイント。毎日使うからこそ妥協せず、愛着を持てるようなキッチンが選べそうです。

全国に28箇所のショールームを展開するトクラス。関東には新宿、横浜、千葉、柏、大宮、高崎、宇都宮にショールームがあります。ぜひ一度、お近くのショールームに足を運んでみてください。

トクラスギャラリー横浜
所在地:〒220-0011神奈川県横浜市西区高島1-1-2(横浜三井ビルディング15F)
電話番号:045-680-1051
営業時間:10:00~17:00
休館日:年末年始、夏季休業期間
ショールームWebサイト:https://www.toclas.co.jp/showroom/yokohama/
キッチン :https://www.toclas.co.jp/kitchen/?lf=ch008
注意事項:トクラスショールームでは、事前予約制にて運営中。Webで行える相談プランもあります