2021年1月にリノベーションした家が完成した、ライフスタイルメディア・cocorone編集長のとみこさん。とみこさんのSNSで登場するおうちは、白で統一されたすっきりさが印象的です。おしゃれで洗練されたとみこさんのおうちに憧れを抱いている人も。

そんなとみこさんにキッチンのリノベーションについてお話を伺うと、見えてきたのは夫婦二人の丁寧な話し合いと意見のすり合わせ。お互いの意見をしっかりと取り入れ、それを分かりやすくリノベーション会社に伝える。それは当たり前のようで難しいことです。

さらに、とみこさんのおうちでもう一つ特徴的なのが、ダイニングに夫婦のワークスペースがあること。フリーランスで自宅で仕事をすることが多いとみこさんはもちろん、旦那さんもコロナ禍でほとんど在宅ワークとなったこともあり、二人分のスペースを新たに作りました。今の時代、働き方を見直そうとしている方にも参考になりそうです。
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とみこさん夫婦のリノベーションには、家族全員が満足するリノベーションにするためのヒントがたくさん隠れています。きっと家族で意見が合わないこと、好みが分かれてしまうこともあるでしょう。そんなときは、とみこさん夫婦のお話をぜひ参考にしてみてくださいね。

リノベーション派と新築派、決め手になったのは?

2019年、結婚式を終えたのを機に、住宅の購入を考えるようになったというとみこさん夫婦。ですが、序盤から二人の希望が食い違います。とみこさんは周りにリノベーション経験者が多かったため、当初からリノベーション希望だったそうですが、機能性やメンテナンス性重視の旦那さんは新築を希望。そのため、最初は新築の物件も候補に入れて検討してましたが、どれも立地が理想的とは言えないにも関わらず、価格が想定より高いことが引っかかっていたそうです。

そんな中、とりあえずリノベーション会社に行ってみようと足を運んだことがきっかけで、夫婦の選択はリノベーションへと大きく傾きます。

「とりあえず行ってみたら、夫も『意外といいじゃん』という感じになって。具体的な部屋のイメージや金額感などが掴めたのも大きかったと思います。その後、他のリノベーション会社にも足を運び、最終的に、物件探しからリノベまでをワンストップで行う『nuリノベーション』にお願いすることにしました」

リノベーション会社が決まった後は、物件探しへ。一番肝となる選択かつ、難しい選択でもありますが、意外にもとみこさん夫婦は内見をしたその日のうちに購入を決めます。

「内見は1日で4件回りましたが、直感的に『いい!』と思った家を選びました。決め手となったのは、リビングが南向きで明るいこと、天井が高く開放感があること、共用部分がきれいで手入れされていること、など。間取りを自由に変えられるラーメン構造だったのも良かった点ですね」
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こうして一番の難関である物件探しが終わり、いよいよリノベーションの本格的な打ち合わせへと進んでいきます。

スプレッドシートやslackを使い、リノベの方向性を話し合い

1日の内見で運命の物件に出会えたとみこさん夫婦でしたが、一つだけ問題がありました。それは予算。理想的な物件だった一方、物件にあてる予定だった予算をオーバーしてしまったので、リノベーションの費用は少しでも抑えたいと考えていたのだとか。

「物件を決めてから初回の打ち合わせまで2ヶ月ほどあったので、休日のたびに夫と話し合いました。費用を抑えるため、まずはリノベーションの優先順位を決めようと、床材張り替え、キッチン交換、洗面台交換など、各項目をスプレッドシートで管理。優先度がぱっと見でわかるように工夫しました」

誰が見ても分かりやすいよう、スプレッドシートで管理というのがさすがです。リノベーション会社との打ち合わせにもこのシートを持っていったそうですが、担当の方にも驚かれたのだそう。
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リノベーションの優先事項の検討と並行して、どんな家、キッチンにするかのイメージも固めていきますが、ここでもとみこさん夫婦ならではの工夫がありました。

「夫婦でSlackというチャットツールを使って、好みのインスタグラムの写真や雑誌のイメージなど、良さそうな事例を共有していました。例えばキッチンでいえば、私はモルタルのキッチンに憧れていたのですが、夫の好みとはいまいち合わず。二人でイメージをすり合わせた結果、シンプルでどこか海外っぽいテイストのオープンキッチンがいいね、と意見が一致しました」
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シンプルで価格も良心的。システムキッチンはサンワカンパニーに

リノベーションの優先度や、家のイメージが固まったら、具体的なもの選びへ移ります。キッチンは「シンプルでどこか海外っぽいテイスト」を理想とした二人でしたが、ここでもネックになったのが費用面です。

「費用を抑えたいとはいえ、購入した中古マンションは築30年弱。水回りは年季が入っていたので一新したくて。そうなると、水回りのリノベーションにそこそこ費用がかさんでしまうので、キッチンにはあまりお金がかけられない。なので、キッチンは100万円くらいに収めたかったんです」

キッチンのリノベーションに100万円というのは、決して高いとは言えない予算感です。かつ、「シンプルでどこか海外っぽいテイスト」のオープンキッチンとなると、自ずと選択肢は狭まってきます。そんな中、とみこさんの目に止まったのがサンワカンパニーのシステムキッチンでした。メーカーのインスタグラムでの紹介がおしゃれで、心惹かれたといいます。

「リノベーション会社からおすすめされた別メーカーも検討しましたが、ショールームで見たキッチンが素敵だったサンワカンパニーに決めました。私たちが選んだ『プレーンKミディアム』は、安価な価格帯ながら主力商品の一つで、ショールームでもしっかりと展示されていてイメージが湧いたんです。他にも、シンプルですっきりとしたデザインが好みだったり、フロートタイプにもできる壁面収納『ピッタラ』も気になっていたり、という理由もありました」
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予算に制限があると苦労しそうにも思えますが、逆に制限があったからこそ迷わずに決められたのだとか。金額面で融通を効かせるのも大事ですが、しっかりと上限を決めるのも成功の秘訣かもしれませんね。

見積もり

キッチン本体…150,230円
食洗機…102,300円
ガスコンロ…77,500円
水栓…60,580円
背面収納…186,130円
レンジフード…127,400円
配送・組み立て費…184,540円

合計…888,680円
※本体価格の費用のみ。腰壁や飾り棚の造作費用などは別途費用がかかっています。

飾り棚にはお気に入りのうつわを。窓際には明るいワークスペースが広がる

そして出来上がったのは、白で統一した開放感のあるオープンキッチン。元々の物件のキッチンはリビングの奥に細長くついているものでしたが、リノベーションで大きく間取りを変更しました。

なかでも、とみこさんのお気に入りは壁面につけた飾り棚。本当は全面に付けたかったそうですが、見せない収納重視の旦那さんと話し合った結果、上部は「ピッタラ」の収納にして一部に飾り棚を取り付けました。棚には、とみこさんも製作に携わっている「きほんのうつわ」やグラスなどが飾られ、キッチンをおしゃれに見せています。
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さらに、とみこさんのおうちで特徴的なのが、キッチンとワークスペースが同じ空間にあること。キッチンに立つと、ちょうど正面の窓際に夫婦2人分のワークスペースが確保されています。

「前の家はワークスペースのすぐ近くにベッドがあったので、仕事中にだらけてしまうこともありました。今の家では日中はずっとリビングにいるので、生活にメリハリがつきました。また、夫もほとんど在宅ワークで隣で仕事をしているので、コミュニケーションがとりやすいですね」

ほかにも、仕事中にちょっとコーヒーを入れたり、何か飲み物を取りに行ったり、何かとキッチンが近いと便利だそう。15時頃には、夫婦二人でダイニングでケーキを食べて休憩することもあるのだとか。生活の中に仕事が溶け込み、オンとオフが緩やかにつながっている日常が素敵ですね。
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リノベーションを経験して、家づくりが趣味に

最後に、リノベーションを終えて、キッチンを使い始めての感想を聞いてみました。

「自分の導線に最適化された作りだから、すごく使いやすいです。我が家は二人で料理することがないので210cmとコンパクトなキッチンにしたのですが、移動も少なくて良かったと思っています。反省点を挙げるとすれば、うつわが好きなのでもう少し収納欲しかったかな。でも、結果的にはとても満足しています」

さらに、リノベーションを経験したことでインテリアにも興味を持つようになったそう。家を購入したのを機に家具もほとんど一新し、テーブルは「FILT.」、照明は「flos」など、夫婦二人でこだわって選びました。

「元々それほどインテリアに興味があった方ではないけれど、お気に入りの家にしたら家具にもこだわりたくなって。今では家づくりが趣味になりました。もし次にリノベーションすることがあれば、もっと自由度の高い戸建てなんかにも挑戦してみたいなぁと思っています」
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リノベーションは、家をより好きになるきっかけの一つ。もしかしたら、新築で家を買うよりも、もっともっと愛着が湧くのかも。そしてそれは、きっと夫婦二人で理想の家を追い求めたからこそ。そんなことを、とみこさんへのインタビューを通して改めて感じました。

物件選びや予算、どこにお金をかけるか、キッチンはどのメーカーにするか……。リノベーションには決めなければいけないことがたくさんあります。ですが、そこでしっかりと向き合って悩んだ分、出来上がった家は唯一無二のお気に入りの場所になるはず。

もしリノベーションに行き詰まってしまったら、夫婦や家族で時間をかけて話し合ってみてくださいね。
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【とみこさんプロフィール】
ライフスタイルメディア・cocorone編集長。フリーランスでPMや編集、SNSマーケティングなど幅広く手掛ける。うつわあつめ、料理、SNSが趣味。「nuリノベーション」では連載記事を担当。

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Slackに関する記事はこちら:https://note.com/tomikotokyo/n/n2101e9771142
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