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日々料理をしていてキッチンを使っていて悩みやストレスを感じている方には、キッチンのリフォーム・リノベーションがおすすめ。リノベーションと聞くと家全体を大掛かりに改修するイメージがあるかもしれませんが、キッチンや水回りなど、一部だけのリノベーションであれば費用や工期を抑えることができます。
キッチンはちょっとした設備の変更や収納スペースの見直しで、十分に使い勝手を良くすることができます。この記事では、キッチンをリフォームしたり、リノベーションしたりする前に把握したい費用の相場や内訳、スケジュールの目安などを紹介します。参考にして、理想のキッチンを叶えてくださいね。
キッチンのリフォーム・リノベーションをする時期の目安

システム キッチンの耐用年数は一般的に15~20年程度と言われています。キッチンは目に見える部分だけでなく、内部の配管や、個別のコンロや食洗機なども徐々に劣化していき、10年目くらいからところどころ不具合が出始めます。その頃からリフォームやリノベーションを検討し始める方が多いようですね。
「きっかけはオーブンの故障だったけれど、不満に思っていた収納面も合わせて見直したい」「個室のキッチンが思ったよりも閉鎖的なので、オープンなキッチンにしたい」「冷蔵庫の位置や扉の向きが不便」など、キッチンのリフォーム・リノベーションの理由や理想は人それぞれ。また、10年以上住んで、ライフステージや家族構成が変化していることで「ベストなキッチン」が変化していることもあります。
キッチンの設備の劣化や、自分の料理スタイルに合わない部分を感じ始めたらリフォーム・リノベーションを検討し始めましょう。
キッチンのリフォーム・リノベーションにおける注意点
物件ごとにできること・できないことがある
今のキッチンの不満点を解消するにあたって、レイアウトの大幅な変更や別の階への移動など、キッチン位置の変更を希望する方も多いと思います。しかしキッチンのレイアウト変更や移動には注意が必要です。
実は、キッチン位置の移動においてはキッチン本体よりも、建物の構造が大きく関係してきます。特に問題となるのが上下水道やガスの排管。筆者も中古マンションをリノベーションしましたが、床下の排水管スペースが狭く、キッチンの水栓位置を元の間取りと同じ場所にするか、大きな費用をかけて床の高さを変更する必要がありました。
また、マンションの場合は物件独自の管理規約が存在し、理想通りの変更ができないとも。購入する前に、管理会社にヒアリングするようにしましょう。
キッチンが使えなくなる期間が発生する
引越し先でなく、今のおうちのキッチンをリノベーションする場合、キッチンを使えない日数も気になりますよね。本体だけなのか、キッチン周辺や家全体まで含めた規模なのかにもよりますが、数日間キッチンが使えなくなると思っておきましょう。
位置の移動を伴わない、標準的なキッチン取替工事の場合、一般的な工程は以下のとおりです。
- 1日目 : まずは古いキッチンを解体し、水道・電気工事を実施。主な作業内容は、養生、キッチン撤去、給排水管工事、キッチン取り付け下地工事、屋外フード外し、電気工事。これらの過程を経て、キッチンの取り付け準備が整います。
- 2日目 : 次にキッチン本体から、レンジフード、IHクッキングヒーターまで、商品を搬入し取り付けます。翌日にさらにキッチン周りのクロス貼り及び、壁のタイル貼りのため、養生をして準備完了。
- 3日目 : 最後に、仕上げを実施します。天井や壁のクロス貼りをし、天井や壁のクロス、壁のタイル貼りをし、取り扱い説明を受けます。簡単なキッチンリノベーションであれば3日目から使えるようになります。
上記はあくまで最低限のケース。キッチンの位置を移動する場合は、より日数がかかります。移動先の準備や、元の場所の修復・改修作業も必要になるからです。実際のリフォーム・リノベーションでは予定よりも時間がかかってしまったというケースも聞きます。解体してみないとわからないこともあるため、かかる日数の目処を聞いた上で、余裕を持ったスケジュールを決めましょう。
キッチンのリフォーム・リノベーションでかかる費用項目

キッチンのリフォーム・リノベーション全体でかかる費用は、大きく分けると2つ。キッチンの本体と、工事費用です。解体が必要な場合は解体費用も含みます。
キッチン本体価格はメーカーやグレード、また既存の製品を購入するのかオーダーメイドでつくるのか、または造作するのかによってかなり幅が出てきます。メーカーやグレードごとの費用は各メーカーのサイトを参考にしてみて下さい。
ここでは、工事費用の各項目について目安の金額をご紹介します。もちろん事業者によって金額に差があるので、実際の費用は依頼する事業者に見積を依頼してくださいね。
工事項目 | 金額 |
---|---|
キッチン取り付け費 | 10万円 |
キッチン本体取り付け費 | 10万円 |
今のキッチンの解体費 | 3万円 |
解体したキッチンの撤去処分費 | 4万円 |
電気の配線工事費 | 3万円 |
食洗機用の専用電源配線工事 | 2万円 |
水道の配管工事費 | 4万円 |
食洗機の配管工事費 | 2万円 |
ガスの配管工事費 | 3万円 |
ダクトの交換工事費 | 7,000円 |
壁と天井のクロスの貼り替え費 | 3万5,000円 |
床クッションフロア貼り替え費 | 2万5,000円 |
壁タイル貼り費 | 8万円 |
参考 : キッチンのリフォームでできることは何?かかる費用や注意点もご紹介|リノベーション情報サイト &Reno
この他、工事中に壁や床を傷つけないようにする養生費用や、工事終了後のクリーニング費、工事中に仮設トイレを設置するケースであれば仮設トイレの設置等に関わる費用などがかかります。また、壁をクロスでなく漆喰にしたりタイルを貼る場合は、専門の職人の作業工賃が発生するなど、発生する費用は多岐に渡ります。想定していなかった費用を後で請求されないためにも、ご自身がやろうとしているリノベに付随する工事の内容は詳細まで事前確認するようにしましょう。
キッチンのリフォーム・リノベーションの全体費用の相場

工事の項目や費用を把握した次に気になってくるのが、実際に自分たちはどれくらいの金額をかけるべきなのか、相場はいくらくらいなのかですよね。
調査によると、キッチンをリフォーム・リノベーションをする場合、最も多い価格帯は「151〜300万円」、ついで多いのが「301〜500万円」と「〜150万」となっています。
費用はどのような内容のリノベを実施するかで大きく変動します。キッチン本体代と合わせて、レイアウトを変更しない場合であれば150万円程度、レイアウトを変更する場合であれば200〜300万円、別フロアへの移動し給排水管や配線等の移動・延長も行う場合は250〜350万円程度が目安です。
実際に見積りを取る段階ではないけれど、より具体的な費用を知りたいときには、リノベーション会社やキッチンメーカーのウェブサイトを見てみましょう。費用付きの施工事例が掲載されていることも多いので、自分たちのリノベ条件に近い事例を探して参考にしてみて下さいね。
キッチンのリフォーム・リノベーションで充実させたいオプション

キッチンのリフォーム・リノベーションを決意したら、まずはキッチン本体をどのメーカーの、どのタイプ、どのグレードにするかを決めましょう。
次のステップで、本体に追加する設備やオプションを選びます。選べるオプションについてはメーカーやグレードによって異なりますが、カウンターの素材やシンクの素材、水栓などのパーツをひとつひとつカスタマイズできます。
10年や20年に一度のことですから、本体だけでなく、オプションにもこだわって、より自分の理想通りのキッチンにしたいですよね。以下に主に選べるオプションを挙げますので、ご自分がどんなキッチンにしたいか想像してみてください。
- シンクの素材、色
- カウンター(天板)の素材、色
- 水栓金具、浄水器
- 加熱機器(ガスコンロかIHクッキングヒーターか)
- レンジフード
- 収納棚の扉の色柄、取っ手デザイン
- 収納タイプ(引き出しの組み合わせなど)
- 食器洗い乾燥機
- オーブン
理想のキッチンがうまくイメージできないときは、リフォーム・リノベーション関連の雑誌やウェブサイト、InstagramやPinterestを活用してたくさん事例を集めましょう。「海外のキッチンのようにかまち扉をつけたい」や「白基調のすっきりとしたキッチンにしたい」など、自分の理想のイメージを明確にすることが、成功への第一歩です。