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毎日使うキッチン、ストレスを感じずたのしく料理ができるとモチベーションも上がりますよね。使いやすいキッチンを選ぶには、サイズが重要なポイントです。この記事では、キッチンのサイズにかかわる規格や、キッチンタイプ別のサイズ選びのコツを紹介します。
キッチンのサイズはどう選ぶべき?

キッチンの仕様を考えるときは、この色がいいな、やっぱり食洗器はつけたいな、などデザインや機能面に目を向けがち。でも、まず最初に考えるべきは使い勝手に直結するキッチンのサイズやレイアウトです。リビングやダイニングとの位置関係はどうするか、横幅は何センチにするかなど、決めなくてはならないことがたくさんあります。
たとえばキッチン内に冷蔵庫や食器棚などを置きたい場合はそのスペースも必要ですし、動線を考えて通路の確保も必要になります。スペースに対してオーバーサイズのキッチンを選んでしまうと、通路が狭くなり使いにくいキッチンになったりも。
オーダーメイドキッチンや、造作キッチンの場合は、ある程度自由にサイズを決められますが、シンク・コンロ・調理台・キッチン収納などがワークトップと呼ばれる天板でつながれ、一体化するように組み合わせたシステムキッチンの場合は規格化されているのでその中で選択することになります。

システムキッチンを選ぶとき、重要なサイズは「間口(横幅)」「奥行き」「高さ」の3つ。このサイズ選びを間違えると、設置する際に入らなかったり、動線がスムーズにいかなかったり、トラブルの原因になりかねません。
キッチンの間口(横幅)の選び方
システムキッチンの間口(横幅)はメーカーやモデルによって異なりますが、おおよそ165~285cmのサイズが一般的(賃貸向けや廉価なモデルはそれ以下のサイズの取り扱いもあり)。この中から、15cm刻みで選ぶことができます。
代表的な設備のコンロは横幅が60cmか75cm、シンクの横幅は70~80cmが一般的なので、それを考慮して調理スペースやものを置くスペースがどのくらい必要かによって、全体の間口(横幅)を選ぶようにしましょう。
キッチンの奥行きの選び方
I型などのシステムキッチンの奥行きは60~70cmが一般的で、手を伸ばして無理なく届く範囲とされる奥行き65cmが主流。
アイランド型などの対面キッチンの場合は、反対側からも調理に参加する場合があるため、90cmなど余裕を持たせたサイズが一般的です。
キッチンの高さの選び方
システムキッチンのワークトップの最適な高さは「身長÷2+5」cmが目安。主流となっている85cmの高さは、身長160cmを基準に設計されています。作業しやすい高さに合わせることで、調理しやすく使いやすいキッチンになります。
ワークトップの高さが低すぎると姿勢が前かがみになり、高すぎる場合は肩や腕に負担がかかります。自分に合った作業しやすい高さを選びましょう。
キッチンの通路幅の選び方
キッチンを設計するときは、キッチンの通路幅も見ておきたいポイントです。通路幅が狭いと、引き出しからものを取り出しづらかったり、しゃがんでの作業がしづらくなったりします。また、調理中にすれ違うのに危険が伴う可能性も。
そんなキッチンの通路幅は、1人で調理することを前提とした場合80cm~90cmが一般的。複数人で調理することが多い場合は、すれ違いも考慮して100cm~120cmほどが目安です。キッチンでの過ごし方に合わせた通路幅を選びましょう。
キッチンタイプごとのサイズの目安
スタンダードなI型キッチンから、ちょっぴりユニークなU型キッチンまで、キッチンタイプもさまざま。それぞれの特徴とサイズ感を知って、理想の過ごし方に合うかたちを見つけてみてくださいね。
アイランド型キッチンのサイズの目安

アイランド型キッチンは、四方が壁に接していない対面キッチン。調理時の動線に優れ、開放感もあり、人気のキッチンタイプです。キッチンの周りを囲んで作業できるので、複数で料理する機会が多い方にもおすすめです。
アイランド型キッチンの一般的な間口(横幅)は240~270cm、奥行きは75~100cmと、壁付け型のキッチンタイプとくらべて、スペースを必要とします。また、キッチンの左右に80cm以上の通路を取る必要があるので、広々としたキッチン・ダイニング空間への設置が望ましいです。
ペニンシュラ型キッチンのサイズの目安

ペニンシュラ型キッチンは、左右どちらかが壁に接している対面キッチンです。ペニンシュラとは「半島」という意味で、そのレイアウトが由来です。アイランド型と違い片側には通路を設ける必要がないので、限られたスペースで対面キッチンにしたい方におすすめです。
ペニンシュラ型キッチンの一般的な間口(横幅)は180~270cm、奥行きは75~100cm。片側を壁につけるので、コンパクトに設置できますが、間口を広くとると、周りこみが大変になることも。お家の広さに丁度いいサイズを見つけましょう。
Ⅰ型キッチンのサイズの目安

I型キッチンは、コンロ、シンク、調理台が一直線に並んだデザインのキッチン。基本的には壁付けになります。作業動線が横一列でシンプルな点、吊戸棚を付けても空間を圧迫しないなどの特徴があります。
I型キッチンの一般的な間口(横幅)は180~270cm、奥行きは65cmもしくは60cmです。I型キッチンの場合、横幅を長くしすぎると作業効率が悪くなるので気をつけましょう。
Ⅱ型キッチンのサイズの目安

Ⅱ型キッチンは、2本の調理カウンターが並列に並んでいるキッチンのこと。片側にシンク、もう片方に加熱機器が設置されているのが特徴です。身体の向きを変えるだけでシンクと加熱機器にアクセスでき、作業動線が短くなります。
Ⅱ型キッチンは2本の調理カウンターで構成されるため、間口はI型キッチンより短くしても広いスペースを確保することができます。ただし、その分、通路も含めて広い奥行きが必要です。Ⅱ型キッチンを効率的に設置できるレイアウトかによって検討しましょう。
L型キッチンのサイズの目安

L型キッチンは、シンクとコンロがL字に配置されていて、作業動線が短いキッチン。壁付け・対面のどちらでも設置できます。コーナー部分がデッドスペースになりやすいので収納には工夫が必要です。
L型キッチンは2本のキャビネットをL字に組み合わせた形になりますが、それぞれの間口(横幅)が165〜225cm、奥行きは65cmが一般的です。狭い間口で効率的に配置したい場合にも選ばれるレイアウトです。
U型キッチンのサイズの目安

U型キッチンは、コの字型に設置されたキッチンです。三方をカウンターに囲まれているため動線が短く、収納力も多いのが特徴。
U型キッチンは、3本のキャビネットが組み合わされているため広いスペースを必要とします。珍しいレイアウトですので、それぞれの間口に一般的なサイズなどはありませんが、キッチンスペースを埋めるように配置される場合がほとんどです。
まとめ
実際に使い始めてから快適に料理をする上で、キッチンのサイズ選びは大切です。それぞれの選び方を知って、自分にぴったりなキッチンをつくりましょう。