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たのしい時も、仕事でちょっぴり忙しい時も、心が落ち着かない時も、キッチンに立てば気持ちがすっと切り替わる。そんな風に、キッチンは自分を整えてくれる場所です。毎日何度も使う場所だからこそ、心地よく過ごせるキッチンづくりをしたいですよね。
注文住宅やリフォーム、リノベーションをすれば、自分たちの優先順位に合わせてキッチンをカスタマイズできます。天板から、引き出し、コンロ、収納棚、水栓まで、自分の好みに合わせた自由なデザインが可能です。
様々なオプションがある中でも、まずはじめに決めなくてはならないのがキッチンの注文の仕方と、間取り・レイアウトをどうするか。この記事を読めば、あなたにぴったりなキッチンを実現する方法がわかりますよ。
キッチンの注文方法
キッチンの注文の仕方は大きく分けて3つあります。
最もスタンダードなのは、コンロ、シンク、収納などがセットになった「システムキッチン」。次に、特にキッチンにこだわりがある方が採用することが多い「オーダーメイドキッチン」。最後に工務店などがお家に合わせて作り上げる「造作キッチン」です。
システムキッチン

システムキッチンは、ある程度パッケージ化された既製品をベースに、天板、水栓、フード、食洗機などラインナップが決まったオプションから選択肢、組み合わせてつくるキッチンです。既製品がベースなので、品質が安定的かつメンテナンスのしやすさが魅力です。価格はグレードや選択するオプションによりますが、納期が早く、施工期間も短く済むのが特徴です。
システムキッチンは、LIXIL、TOTO、Panasonicなどの大手キッチンメーカーから、IKEA、無印良品、ニトリなどの家具メーカーまで、様々な会社で取り扱いしています。ショールーム巡りもひとつの楽しみですね。実物を見ながら、自分にあったキッチンを探してみてください。
システムキッチンのメリット
- 手入れや掃除がしやすく、メンテナンス性も高い
- 天板、水栓、フード、食洗機などオプション選択が可能
- 既製品をベースにするので、施工期間が比較的短い
システムキッチンのデメリット
- 場所によって、追加の工事が発生する可能性もある
- 追加工事の内容によっては費用がかかる可能性もある
- 造作キッチンに比べて自由度は低い
オーダーメイドキッチン

オーダーメイドキッチンは、キッチン専門のメーカーに依頼して、オリジナルでつくるキッチンです。コンロや水栓などの主要設備だけでなく、ひとつひとつのパーツも選べるため、その組み合わせは無限大。家の間取りに合わせてぴったり収めたり、ちょっと変わった形にするなども自由自在です。
オーダーメイドキッチンのメリット
- サイズからデザインまで、オリジナルで制作できる
- 既製品にないかたちにできるため、物件にあったレイアウトが可能
- キッチンの高さ、幅、奥行きも自由に決められるためスペースを有効活用できる
オーダーメイドキッチンのデメリット
- システムキッチンに比べて施工に時間がかかる
- システムキッチンに比べて金額が上がるケースが多い
造作キッチン

オーダーメイドキッチンのように自由度が高く、工夫すればコストを抑えられるのが造作キッチンです。造作キッチンは、工務店などに依頼して、現場でつくるオリジナルのキッチンのこと。費用はかかりますがメーカー品にはないモルタル仕上げのキッチンを作ることもできれば、面材に安価な合板を使用して逆にキッチン本体の費用を抑えることもできます。
キッチンの高さ、幅、奥行きなど、サイズもミリ単位で決められるため、自分にぴったりな空間設計も可能です。カウンターをつけたり、ダイニングテーブルとつなげて、一体感を出したり。暮らしに合わせた空間づくりが叶います。
造作キッチンのメリット
- サイズからデザインまで、オリジナルで制作できる
- 既製品にないかたちにできるため、物件にあったレイアウトが可能
- キッチンの高さ、幅、奥行きも自由に決められる
造作キッチンのデメリット
- 仕上がりを事前に確認できない
- システムキッチンに比べて施工に時間がかかる
- 素材によってはシステムキッチンに比べて金額が上がる
キッチンの間取り・レイアウトの選び方
キッチンの注文の仕方を決めたら、次に選ぶのはキッチンの間取りやレイアウト。スタンダードなI型キッチンから、憧れている人も多いアイランドキッチンまで、そのレイアウトも様々です。自分の料理スタイルをイメージして、理想のキッチンを見つけてみてください。
I型キッチン

I型キッチンは、コンパクトな住まいの多くで使われているレイアウト。主に壁付けになっていて、居室と空間の連続性が生まれるためスペース効率が良いのが特徴です。壁に沿うため吊戸棚を付けても部屋が狭く感じないのもポイント。料理をするときも左右の動きのみなので、シンプルな使い勝手です。
I型キッチンのメリット
- スペースを有効活用できる
- 比較的リーズナブルな価格のものが多い
- 移動がしやすい
- 吊戸棚を設置しても圧迫感がない
I型キッチンのデメリット
- 幅が広くなりすぎると動線が悪くなる
- リビングから見えるため、こまめな整理整頓が必要
II型キッチン

調理スペースや収納力を求める方におすすめなのは、II型キッチン。カウンターが2台並行して並ぶレイアウトで、広々とした収納や調理スペースがつくれます。II型キッチンを使いやすくするポイントは、コンロとシンクの配置。どちらを壁側にして、どちらを居室側にするか、自分の料理スタイルに合わせて決めましょう。
II型キッチンのメリット
- 調理スペースが広い
- 収納スペースが多い
- 歩かず振り返るだけでコンロやシンクにアクセスできる
II型キッチンのデメリット
- 動線が横移動だけではなくなる
- I型キッチンより広いスペースが必要
アイランド型キッチン

アイランド型キッチンは、キッチンへの移動がしやすい人気のレイアウト。左右から回り込める上、居室側からも調理することもできるので、複数人で料理する機会が多い人にもおすすめです。開放感があり、リビングにいる家族とコミュニケーションがとりやすいのも魅力です。
アイランド型キッチンのメリット
- 対面キッチンのためコミュニケーションがとりやすい
- 左右どちらからでもキッチンに移動でき回遊性が高い
- 開放感がある
アイランド型キッチンのデメリット
- リビングから見えるため、こまめな整理整頓が必要
- 煙や匂いがリビングに流れやすい
- 通路にスペースを使うためスペース効率は悪い
ペニンシュラ型キッチン

開放感も、料理に集中する空間も、本当はどちらも捨てがたい。そんな方には、ペニンシュラ型キッチンがおすすめ。
ペニンシュラ型キッチンは、左右どちらかが壁付になっているレイアウト。コンロの前だけ壁がある間取りをよく見ますね。対面型でありながら、通路が片側のみなためアイランド型キッチンよりスペース効率に優れるのが特徴です。家族の様子を見ながら調理をしたり、時には料理に没頭したり、気分に合わせて過ごせるのも魅力ですね。
ペニンシュラ型キッチンのメリット
- 対面キッチンのためコミュニケーションが取りやすい
- アイランド型よりスペース効率がよい
ペニンシュラ型キッチンのデメリット
- 収納スペースに工夫が必要
- キッチンへの移動は片側からのみ
L型キッチン

L型キッチンは、移動がしやすく作業効率がいいレイアウト。片方を壁付けに、片方を対面式に、などと自由に配置を決められます。立ち位置をあまり変えず、体の方向を変えるだけでキッチンの各機能にアクセスできるのは大きなメリットです。ただしL字の角などデッドスペースが生まれがちで、調理スペースや収納が思ったより生かせないデメリットも。お家のレイアウトによってはとても効果的なキッチンです。
L型キッチンのメリット
- 作業効率がいい
- コンパクトなスペースに大きなキッチンを設置しやすい
L型キッチンのデメリット
- 角が調理スペース、収納ともにデッドスペースになりやすい
- 通路幅を十分に確保したい場合は背面収納の設置がしづらい
U型(コの字型)キッチン

U型(コの字型)キッチンは、その名の通りU字、あるいはコの字の形をしたレイアウト。体の方向を変えるだけで各設備にアクセスできるのはL字と同じですが、手が届く範囲により多くのスペースを生み出すことができます。広々していて海外のお家のような気分にさせてくれます。
U型(コの字型)キッチンのメリット
- 豊富な収納が実現できる
- 作業効率がいい
- 海外のキッチンのような雰囲気が実現できる
U型(コの字型)キッチンのデメリット
- コーナーがデッドスペースになりやすい
- 設置するのにかなり広いスペースが必要
- レイアウトによっては複数人での作業はしづらい
- キャビネットが多いため高額になりがち
まとめ
家の中でも過ごす時間が長いキッチン。デザインから、レイアウトまで、自由に理想を思い描いて、実現しましょう。料理の頻度や、キッチンでの過ごし方を考えながら、くらしに合ったキッチンを選んでみてくださいね。